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『ようこそ、ヒュナム洞書店へ』感想|心が疲れたときに読みたい、やさしい韓国小説

最近ちょっと、疲れていませんか?

忙しい毎日、気がつけば「深呼吸」を忘れていたりしませんか?
私もそんなときに出会ったのが、この本。
ファン・ボルムさんの『ようこそ、ヒュナム洞書店へ』です。

韓国でベストセラーになり、日本でもじわじわと話題になっているこの小説。
静かでやさしくて、そして読後には、心の奥がじんわり温まるような物語でした。

この記事では、そんな『ようこそ、ヒュナム洞書店へ』あらすじ・感想・おすすめポイントをご紹介します。
癒される本を探している方、小さな書店の空気が好きな方に、ぜひ読んでいただきたい一冊です。

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『ようこそ、ヒュナム洞書店へ』の基本情報

  • 著者:ファン・ボルム
  • 出版社:亜紀書房
  • 翻訳:亀谷乃リ子
  • 出版年:2022年
  • 原題:어서 오세요, 휴남동 서점입니다
  • ジャンル:ヒューマンドラマ、小説

作品紹介(出版社より)

その書店には、人生の迷い道に立つ人々が訪れる――。
韓国で50万部超のベストセラー!
静かな町の小さな書店と、そこに集う人々が織りなす、やさしくも切実な再生の物語。

著者紹介|ファン・ボルム

作家・脚本家。
1980年、韓国・ソウル生まれ。韓国芸術総合学校にて映画を学ぶ。
短編小説『毎日読みます(매일 읽겠습니다)』でデビューし、その繊細な心理描写とやさしい文体で注目を集める。
本作『ようこそ、ヒュナム洞書店へ』は彼女の代表作であり、韓国国内外で幅広い読者層に支持されている。

あらすじ(ネタバレなし)

主人公・ヨンジュは、銀行員として多忙な日々を送っていた女性。
しかしある出来事をきっかけに、心と体が限界を迎えてしまいます。

そんなヨンジュが人生を立て直すために選んだのは、小さな書店を開くこと
場所は、韓国の「ヒュナム洞」という町の一角。
人通りも少なく、静かな住宅街にあるその書店には、少しずつ“訳あり”の人々が集まってきます。

育児に悩む母親、夢を諦めかけた若者、孤独を抱える高齢者…。
本という静かな存在が、彼らの心をそっとほどいていく。

派手な事件は起こらないけれど、誰かの心に優しく寄り添う物語
それが『ようこそ、ヒュナム洞書店へ』です。

感想と印象に残ったポイント

1.人生をやり直す場所としての「本屋」

ヨンジュが会社を辞めて書店を始めるまでの流れは、まさに“心の再起動”の物語。
何かを手放した先に、また別の始まりがあるんだということを教えてくれます。

仕事を辞める、環境を変える、自分のペースで働く…。
現代に生きる私たちにとって、リアルに響く選択肢ですよね。

書店という空間が、「逃げ場」ではなく「始まりの場所」として描かれているのが、とても印象的でした。

2.本が人をつなぐ、静かなつながり

この作品では、「本」が人と人をつなぐ役割を果たしています。
登場人物たちは、本をきっかけに少しずつ心を開き、関係を育んでいきます。

例えば、ある女性が選んだ絵本が、別の誰かの心を癒したり。
「自分の気持ちを、うまく言葉にできないときに、本が代弁してくれる」
そんな本との関係に、共感する人はきっと多いのではないでしょうか。

3.がんばらなくてもいい、というやさしさ

この物語の中では、「がんばろう」と誰かに言うシーンはほとんどありません。
その代わりに出てくるのは、「無理しなくていい」「そのままでいい」というメッセージ。

読んでいるうちに、気づけば自分にかけていた“見えないプレッシャー”が、すーっとほどけていくような感覚がありました。

こんな人におすすめです

  • 日々の暮らしに疲れを感じている人
  • 小さな本屋さんの空気感が好きな人
  • 「自分を少し休ませたい」と感じている人
  • 韓国文学やヒューマンドラマが好きな人
  • 読後に優しい気持ちになれる小説を探している人

まとめ|心の深呼吸をしたくなったら、この本を

『ようこそ、ヒュナム洞書店へ』は、読む人に「居場所」をくれるような本です。
大げさな物語ではないけれど、そのぶん、日常の中にそっと入り込んできて、気づけば心に残っている。

「今日はちょっと疲れたな」
そんな日にぜひ、手に取ってみてください。
本を読むこと自体が、あなたをやさしく包んでくれる時間になります。

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